調整作業
基本の点検要領&油脂類の交換が出来たならば
少し車をイジっていきましょう。
バルブクリアランス(SOHC)調整
正規調整はエンジン始動させ水温が80〜90℃になるまで
エンジンを暖機運転させます。
各シリンダー上死点にてロッカーアームナットを緩め
アジャストスクリュ−を回し、シクネスゲージで標準値に
調整します。(点火順序は1-3-4-2)
ヘッドカバーを外した状態です。
手前がフロント側です。
バルブクリアランス(温態時)
標準値
吸気 0.15 排気 0.25
クランクを回し、クランクプーリーのマークとフロントケースの
「T」のマークを合わせて上死点を出します。
1番トップで調整できる箇所は
1吸排、2吸、3排
1番トップでこの4箇所を調整したら
クランクを1回転させて4番トップを出します。
4番トップの場合は
4吸排、3吸、2排
「トップがわからない」と言う方はクランクのマークを
合わせたら、1番か4番のアームを指で摘んで
動かしてください。
動く方が上死点が出ている気筒です。
補足
バルブクリアランス(冷態時)
標準値
吸気 0.07 排気 0.17
これはエンジンを組んだ後の仮調整値になります。
MR(DOHC)のバルブクリアランス
基本的にできる箇所は上記のやり方と一緒ですが
調整方法がアジャストスクリュ−を回すのではなく
シムを使ってクリアランスを調整するようになります。
クランクシャフトを回して各バルブのクリアランスを測定します。
標準値以外のものは調整をおこないます。
バルブクリアランス(冷態時)
標準値
吸気排気共に 0.3+−0.03
(0.27〜0.33の範囲内ならばOK)
ポイント調整
ポイントを点検して、接点面の荒れがみられるものは新品に交換します。
カムの最大リフト時、クリアランスが規定値になる様調整します。
アクセルワイヤー調整
アクセルワイヤーはキャブレータ側とペダル側の両端を取付けた後、
ケーブルに遊びが無い様にエンジルームのアジャスティングナットで調整します。
クラッチウイヤー調整
ペダルを踏み、ペダルの遊び、切れる位置、切れ具合を
アウターケーブルをトーボードのケーブルホルダより軽く引き出し
その遊び量が5〜6mmになる様、アジャスティングホイールで
調整します。
クラッチペダル調整
トーボートとペダル上面の距離が標準値約170mmになる様に
アジャスティングボルトで調整します。
ハンドブレーキ引きしろ調整
ハンドブレーキを戻した状態にします。
(※必ず輪止めを使用し、車体が動かない様にしましょう)
ケーブルのアジャスティングナットを両方緩め、ケーブルレバーを右側に移動させ
左側ケーブルを張ります。 この状態で両方のケーブルを張らせ、エキステンションレバーと
バッキングプレートのすきまが標準値になる様アジャスティングナットを締付けます。
ハンドブレーキ引きしろ 標準値 10ノッチ以内
47年以降は7ノッチ以内