エンジン系

※画像は色々な年式のGTOから流用しています。
また、作業方法も自己流ですので参考程度にお読みください。
(人によって様々な方法があると思いますので



4G35  SATURN 1700 ENGINE (1686CC)

02年、]-Uを公道復帰させる為にブローしたエンジンを
修理ついでにセミO/Hしてみました。

初めて自分で分解したエンジンで、整備解説書を片手に
勉強しながら整備してみたエンジンです。

クランクは回りました。
ガスケットが抜けているだけかと思いますが、交換できる部品(入手できた部品)も
交換をする事にしました。

ヘッドカバーを外してみると、オイルの汚れが気になる程度の状態でした。
スプロケットをワイヤーで固定してカムシャフトを外し、ロッカーアーム等を
取外してヘッドを降ろします。
(ヘッドは高圧洗浄機で軽く洗浄してあります)

オイルパンを落としてコンロッドのキャップを外し、クランクシャフトは外さないで
ピストンだけを抜取りました。

抜取ったピストン4本。
この中の3番ピストンのトップリングが見事に折れています

ピストンの手入れをします。
頭の部分とリング溝をサンドブラストで落とし、洗浄槽で軽油で洗いました。
コンロッドの動きも問題なし。

サンドブラストを使うついでに、ヘッドカバーもブラストをかけてみました。

左 ブラスト前  右 ブラスト後

この次にメタルクリーン槽に浸しておいたヘッドを洗浄し
カーボンを落としてサンドブラストをかけます。

各スタッドボルトにダイスをかけ終わったら、ステムシールを打ち込み
ヘッドを組立てていきます。
(バルブ等の画像は撮り忘れ)

クランクケースの洗浄が終わり、外観をシャシブラックで塗装して
手入れが終わっているピストンを挿入したところです。
(フロントケース、オイルポンプは分解を省略。と言うより手抜きです)

ヘッドを載せてカムシャフトを組み、大きな作業は概ね完了です。

譲っていただいた軽量フライホイールを取付けようと
サンドブラストをかけ、塗装しましたが・・・

(画像は錆を落とした状態)

クランクシャフトのフライホイールのノックピンが外れないので
純正のフライホイールを仕方なく再使用です。

水色の塗料が余っていたので、ヒーターパイプを塗ってみました。

純正ストロンバーグツインキャブを取付けようとして点検したところ、
エアクリーナー取り付けスタッドボルトの根元部分のアルミのネジ山が
ズルズルになっていたので、ヘリサートを入れて修正しました。

修正後、キャブを取り付けてフライホイール、クラッチ版、クラッチカバーを組み込み
車体に載せられる状態になりました。

車体に載せたエンジンです。

排気側            真ん中            吸気側

油脂類を給油し、エンジンオイルがヘッドに上がってくるまで
クランキングをします。  そしてエンジン始動・・・
異常なくエンジンがかかりました!


最後にエアクリーナーを取付けて完成です!

初めて自分で組み立てたエンジンでしたが、2011年現在でもこれと言った
トラブルも無く動いております。



オマケ

近くのカー用品店に、サターン用のインマニが新品で埋もれていました。
箱には「サターン」ならぬ「サタン」と書かれておりましたが・・・・

たまたま同時期にデロルトキャブレーターの新品を購入したので
キャブを交換することにしました。

純正キャブを取外し・・・ イタリア製デロルトDHLA40に交換っ!



4G32 SATURN-AIII DOHC エンジン (1597CC)

MRに乗っていた時に予備機として不動のエンジンを購入して
可動する様に整備をしてみた時の画像です。

2003年にオークションで落札し、埼玉県から山麓に軽トラで運んできました。
パッと見で大きな欠品は無いようです。

エンジンからミッションやエアクリ、デスビ等のパーツを取り外して
エンジン単体にしました。 

外に放置してあった様で、ミッションからは雨水が・・・ 中身は完全に錆びて固着状態。
捨てるのは少々もったいないので数日後、友人の家の庭先にこっそりと置いておきました。

プラグコードを抜く際、全然力を入れなくてもコードが抜けるし・・・ 嫌な予感。
コードは刺さっているけど、プラグは入っていない状態でした。

早速ヘッドカバーを外してみます。
ヘッド内は錆びも少なくて良い状態だと思います。

この時点の欠品部品はタペット&シム1箇所とチェーンガイド。

ヘッドを外してみたら・・・

これじゃクランクが回るわけないじゃん。 ↓

1番のシリンダー内のアップ。
とりあえず、上にはピストンが抜けない状態なのでオイルパンを剥ぐり、
クランクとコンロッドを分離して下方向に抜く事にしました。

(もちろん親&子メタルは外してあります)

ピストンの頭に角材を当て、ハンマーで角材を叩いて抜こうとするが
抜ける気配&反応がナッシング・・・
銅製、無反動の10ポンドハンマーで豪快に叩くとゆっくりと抜けてきました。

抜いたピストンです。

シリンダー内は錆びも多いです。
知り合いの内燃機屋さんに持ち込み、シリンダーのボーリング&スリーブ打ち込みで
1600ccのままで復活させる事にします。

持ち込む前にピストンとデスビの手入れしてみました。
コンロッドの動きもスムーズです。
デスビは付着したグリス等の清掃をしました。


内燃機屋さんに持ち込んだエンジンをチョッと覗き見です。
完全にバラバラ状態ですね。

シリンダーブロックは、まだスリーブの入っていない状態です。

3週間後、仕上がったエンジンが帰ってきました。

今回の作業の内訳です。

エンジンO/H一式 1台  スリーブ入れボーリング 4ヶ
シリンダーブロック面研磨 1台  シリンダーヘッド面研磨 1台
バルブシム調整 8ヶ  バルブ研磨 8本  ガスケット作製(パッキン紙材込み) 1
メクラブタ入れ替え 8ヶ  ピストンリングSTD 1台
スリーブ76mm 4本  バルブガイド(IN) 4本  バルブガイド(EX) 4本

バルブガイドシール 8ヶ  M/NメタルSTD 1台  C/RメタルSTD 1台

キャブレーター、ミッションを取付けていよいよ積み込みです。
ついでにクラッチカバー、クラッチ版、レリーズベアリングも交換しておきました。

エンジンの積み込みが終わり、各油脂類の確認をしてエンジン始動!

オマケ

試作タイプのヘッドカバーをイメージして、黒結晶仕様に
塗ってみたヘッドカバーです。
(予備のカバーを持っていたので)


かなり違ったイメージになりますよ。



エンジン・マウント交換

長期に亘る振動、経年劣化でゴムが割れたりヒビが入ったりするので
マウントを交換します。

劣化したマウント              新品マウント

赤丸箇所のナット&ワッシャーを取り外し、青丸箇所のボルトを外します。 ボルト2箇所の内
片方はマニの遮熱板があり取りづらいので)
反対側は緩めておく程度でOKです。

車両の下に潜り、ガレージジャッキでエンジンとミッションの結合部付近を
ゆっくりとジャッキアップしていきます。 そうすると遮熱板が外れますので
外しづらかったボルトが外しやすくなります。

ボルトを外したらジャッキをマウントが抜ける箇所まで
ゆっくり上げていきましょう。
マウントを交換したら逆順で取り付けていけば完了です。
(マニ側の遮熱板を忘れずに)

キャブ側は邪魔する物がありませんので簡単に交換できますが
スターターの端子に工具を当てない様に作業しましょう。